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お客様の心を掴んで離さない方法があります。
 
それは、「お客様の望みを叶えてあげる」
ということです。
 
「人は、欲しいものが欲しい時に
欲しい分だけ欲しい人から欲しい」
 
これをやってあげると、お客様は喜びます。
喜ばない人なんて、まずいません。
 
この、人の心をつかむトレーニングをしておけば、
飲食以外でも、どこに行っても通用します。

例えば、背中がかゆい場合。
 
せっかくかいてくれているのに、
全然かゆくない場所をかかれたらどうでしょうか。
 
もしくは、ものすごくかゆかったんだけど、
かゆみが治まってからかかれる、とか。
 
ものすごくかゆいのに、ちょっとだけしか
かいてくれないとか。
 
はたまた、大してかゆくないのに、
ものすごくかかれるとか。
 
極めつけは、ものすごく大嫌いな人に
背中をかかれる・・・。
 
すべて違いますよね。
 
背中がかゆい時に、かゆい場所を、
かいてもらいたい人に、かいて欲しいだけ
かいてもらいたいはずです。
 
ちなみに、この「かいて欲しい人」に
当てはまるには、まず最初にNHKを
徹底してやっておくといいです。
 
「NHKってなんですか?」
 
という方は、こちらの記事をご覧下さい。
 
このNHKを徹底してやっておけば、
「この人だったらかいてもらってもいいや」
と思ってもらうことができます。
 
話を戻して、私のお店の場合の話です。
 
ラーメンを食べ終わって、水をコップ一杯
飲んで帰りたいなと思ったけど、
コップに水が入っていなかった。
 
そこで、ピッチャーの水を注いだけど、
コップに半分しかなかった。
 
本当はコップ一杯飲みたかったんだけど、
あと半分のために「すいません、ピッチャーください」
なんて言えない。
 
で、仕方なく半分だけ飲んで帰る・・・。
 
実は、このケースって意外にあるんです。
 
ピッチャーって、満水だと氷の音はしませんが、
空になって戻すときには「ガラガラ」って音がします。
 
その「ガラガラ」って音がホールから聞こえた瞬間に、
0.2秒で「どうぞ!」ってピッチャーを持っていく。
 
すると、持ってこられたお客様は、
「すげぇ、なんだこいつは!?」ってなるんです。笑
 
「あ、お水がなくなった・・・」ってなった次の瞬間、
「お水をどうぞ!」って持っていく。
 
これが感動に繋がるんです。
 
仮に、これが10秒後くらいになると、
満足が下がってしまいます。
 
0.2秒だと感動だったものが、
10秒後だと満足に下がってしまうんです。
 
30秒後、立ち上がって帰ろうとしたくらいに
ピッチャーを持っていくと・・・、
逆に「遅いよバカ」ってなってしまいます。
 
持っていかなければ何もなかったのに、
30秒後にピッチャーを持って行ったことで、
不満足になってしまうんです。
 
せっかく持って行ったのに、です。
 
「人は、欲しいものが欲しい時に
欲しい分だけ欲しい人から欲しい」
 
この状況は、飲食店だと秒単位で動いています。
 
だから、0.2秒でお客様のピンポンを押す
トレーニングを徹底的にやるんです。
 
ピンポンっていうのは、一言で言うと
「感動スイッチ」のことです。
 
スタッフが0.2秒でピッチャーを持って行って、
お客様に「おーっ!!」と言われると、
お客様だけじゃなくて、「よーし!!」って、
スタッフ自身のピンポンも鳴っちゃいます。
 
「店長!お客様のピンポン押してきました!!」
みたいな感じで。笑
 
「いやいや榎本さん、0.2秒でピッチャーなんて
持っていけるわけないじゃないですか!」
 
って声が聞こえてきそうですけど、
これって実際に可能なんです。
ただ、タイミングが合えばの話ですが。
 
で、どんな時にタイミングが合うかっていうと・・・
 
たまたま向こうのテーブルに向かって
バッシング(片付け)とセットアップをしようと
歩いている時に、すぐそばのテーブルで
「ガラガラ」って音がする。
 
その瞬間、「どうぞ!」って感じで。
 
これ、実際に1ヶ月に1回くらいはハマります。
 
だけど、これを狙ってないと絶対にできません。
狙ってないと起こらないんです。
 
このピッチャーの話は、アンテナを磨くための、
一つのサンプルとしての例になります。
 
お客様が、モノやサービスを欲しがっている
タイミングを見計らうアンテナを磨くための
トレーニングである、ということです。
 
例えば、ラーメンを持って行った時に
お客様がキョロキョロしていたらお箸を探している。
 
一口食べて何かを探していたら、
胡椒を探している、など。
 
お客様が何を、いつ、どれくらい欲しているのか。
 
これを察知するアンテナを、
常に磨いておく必要があります。
 
このアンテナを磨き上げることができれば、
お客様の望みを叶え続けることができ、
お客様の心をガッチリと掴んで離さない。
 
そんなお店をつくることができるのです。
 
「人は、欲しいものが欲しい時に
欲しい分だけ欲しい人から欲しい」
 
ぜひ、これを意識して
接客に取り組んでみてください!

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