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「ご一緒にポテトはいかがですか?」
「じゃあ、お願いします」

別に注文する気もなかったけど、
おすすめされて、つい頼んじゃった。

こんな経験、一度くらいはあるんじゃないでしょうか。

私は、しょっちゅうありますけど笑

ご存知の方も多いと思いますが、
これは、『サジェスト』と呼ばれる手法です。

ファーストフードやファミレス用語として
よく使われていますね。

売り上げが伸び悩んでいる、という相談が
多く届いていますので、客単価をアップさせる
一つの方法としてご紹介しようと思います。

これは、今日からすぐにできる、即効性の高い
売り上げアップの手法です。

ここで、以前お話しした、売り上げの公式を
もう一度おさらいしておきます。

「売り上げ=客数×客単価」

客数を増やすのが難しいなら、まずは
客単価を上げる方法を考えます。

その客単価を上げるのに有効な一つの手法が
この『サジェスト』なのです。

で、このサジェストを実践する際に
一つ気を付けていただきたいことがあります。

それは、
「押し売りになってはいけない」
ということです。

サジェストは、あくまで「おすすめ」
というスタンスでご案内をします。

客単価を上げたいという思いが先走って、
「おすすめ」が「押し売り」になってしまうと
お客様に嫌がられ、逆効果になってしまうからです。

「押し売り」をさせられるスタッフも嫌がります。

「おすすめ」と「押し売り」の違いを理解して
しっかりと区別する必要があります。

私はもともと、レストランバー出身です。

なので、お客様に次の一杯をおすすめすることに対して、
何の躊躇も、心のブレーキもありません。

むしろ、グラスが空きそうなお客様に
次の一杯をご案内するのは当然のこと。

何も言わなかったり、お客様から先に

「すいません、おかわりください!」

と言わせてしまうことは、サービスマンとして
失格だという認識すら持っています。

商品を「おすすめ」するのは、サービスの一環、
ひいてはお客様のためなのです。

お客様のことを大切に考えているからこそ、
「おすすめ」をするのです。

一方、「押し売り」は自分本位。

自分の都合だけを考え
商品を売りつけているとしたら、それは
「押し売り」ということになってしまいます。

例えば、ラーメンを食べにいらしたお客様が
餃子をご注文されなかったとき。

「せっかくご来店いただいたのに、
うちの美味しい餃子を食べずに帰ってもらうのは、
申し訳ない。

ぜひ餃子も食べて帰ってほしい!」

そんな強い思いから、餃子をおすすめするのです。

客単価を上げたいからと、餃子を
「押し売り」しても、お客様はその雰囲気を
なんとなく肌で感じてしまいます。

もしその場でご注文が取れたとしても、
押し売りをされたと感じてしまったら。

もうご来店してくれなくなる、という可能性も
無きにしもあらず、です。

「押し売り」は、次に繋がらず、
目先だけの売り上げで終わってしまいかねません。

なので、餃子をおすすめするときは、
心からお客様のためを思っておすすめしてください。

すると、結果的に客単価も上がり、
顧客満足も上がり、売り上げも上がり、
リピート率も上がります。

「トッピングで、津気屋特製半熟煮卵はいかがですか?」

おすすめと押し売りを区別し、
お客様のためを思っておすすめをする。

ぜひ、心掛けてみてくださいね!

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